◆葛西敬之『未完の国鉄改革、巨大組織の崩壊と再生』を読み解く

◆葛西敬之『未完の国鉄改革、巨大組織の崩壊と再生』を読み解く

葛西氏は、JR東海の名誉会長。
「国鉄改革・三人組」の一人といわれ、国鉄の分割化、民営化に尽力。

※要旨

・本書は、私に随行する若い社員達に口述して聞かせた物語の要約である。
毎週1回、朝8時から9時までを目途に、思い出すままに、国鉄改革、
そしてJR発足から今日までの自分の体験を語り聞かせることにした。

その回数は160回におよび、記録は膨大な量にのぼる。
そのあらすじを俯瞰図に拾い上げ整理したものが本書である。

・現在の時点で本書を世に出し、国鉄時代から今日までを振り返る意味は2つある。

1.完全民営化を考える上での資料を提供するという意味である。

2.国鉄の経営が悪化し崩壊に至った過程を振り返ることは、
日本そのものの先行的縮図モデルを点検することであり、
現在から将来にかけて国のあり方を考える参考になると考える。

・いよいよ翌年東海道新幹線が開業するという昭和38年、
我々の新入職員教育の講義に来た当時の建設局長は、
「東海道新幹線は、昭和の万里の長城である。

なぜかといえば、規格が違うため、在来線との相互乗り入れができない。
東海道から山陽に乗り入れができないし、逆もしかり。
ネットワークを形成しないような鉄道は、なんの意味もない。
これは必ず失敗する」
と、大変明快な講義を展開した。

これは一つの見識ではあったと思うが、間違った見識であったことは、
現在誰も疑う者はいない。

・聞くところでは、当時東海道新幹線に入れ込んでいたのは、
十河総裁と、島技師長と、新幹線建設を担当していた少数の技術者達だけだったそうで、
周りからは他の言葉を聞かない「関東軍」と言われていたらしい。

・10年計画というのは、ある種の魔法のようなもので、
10年の時間があれば、どんな現状からスタートしても最後はバラ色の絵が描けるものだ。

・私の国鉄における職歴の前半は、昭和52年までの大部分は、
長期経営計画ならびに予算の部門に身を置いていた。
後半は労務問題に足を突っ込んでいくことになった。

・いろいろなところに転勤していく人間にとって、
仕事、場所、人が代わった時にいちばん大切なことは、
誰を信用するかということに関して的確な情報を得ることであり、
得た情報に基づいて自分の目で確認しその人物との信頼関係を築くことだ。

・転勤して何も分からないうちに、生兵法でいろいろなことを言うと部下の気持ちが離れてしまう。
離れた気持ちはなかなか取り戻せないから、多くの場合は失敗する。

転勤してからの3ヶ月間は聞いたとおりに前任者の路線に従って動く。
半年くらい経ってほぼ業務のことが分かるようになる。
一年経つと、次に起こることがだいたい予測できるようになる。

・私が本社に戻ったのは、昭和56年だった。
経営計画室計画主幹という役職で、
総裁室調査役・第二臨時行政調査会担当という兼務がついていた。

・そのころ、第二臨調が設置され、国をあげて行政改革に取り組むことになっていた。
国鉄の経営再建、民営化、分割化も大きなテーマであった。

・臨調が何を考えているのかは当初まったく分からなかった。
しかし、何が俎上に乗るにせよ、委員であり、伊藤忠商事会長の瀬島龍三氏が、
政・官・財をつなぐキーマンであった。

・経営形態についての勉強会の成果をメモにまとめ、瀬島氏に説明した。
瀬島氏は厳しい人で、時間は絶対に厳守、話をするときはまず結論から言い、
しかる後にその理由を簡潔に述べる。

それから絶対に膨大な資料を持っていってはならない。
一枚、長くても二枚以内でまとめて説明しなければならない。

・わたしたちがやらねばならぬこと、やれることは、
鉄道輸送サービスを磨き続けることである。

東海道新幹線を基幹とする鉄道網の安全、正確、快適、安定、
高速で効率的な輸送をいっそう磨きあげる不断の努力こそ我々の存在価値そのものである。

※コメント
簡単に国鉄の民営化といわれるが、そのためには膨大な尽力と戦いがあったことがうかがえる。
どうすればチームや組織は変われるのか。
非常に勉強になる一冊だ。

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◆落合莞爾『西郷隆盛の密命、天皇の歴史に殉職した男』ご紹介。

http://directlink.jp/tracking/af/693532/oRDdY4iI/

★ポイント

・西郷隆盛の密命は薩摩の密命。
薩摩の秘史の解明は、フィリピン黄金伝説にまで発展します。

・山下奉文、石原莞爾、辻政信、甘粕正彦、そして、マッカーサー。
第二次大戦の大人物達が世界の裏側で何をしていたのか。

・天皇に触れずして、明治の元勲、維新の英傑、諸大名を調べ尽くしても栓なきこと。

・天皇の本当の歴史を解き明かした時、西郷隆盛が真に仕えし者の正体、密命、機密戦略、世界構想が手に取るように見えてきます。

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