共産主義より恐ろしいイデオロギーの正体

おはようございます。
リアルインサイトの今堀です。

あなたもご存じのとおり、
現在(そして未来)の日本には、
様々な難問が山積しています。

・迫る消費税増税
・繰り返される「財政破綻」論
・脱却の兆しが見えない長期デフレ
・下がり続ける実質賃金
・自然災害被害の拡大
・耐用年数を過ぎたインフラ
・社会保障費負担の拡大
・医療、農業、労働、カジノ、etc.
 止まらない「構造改革」路線
・食品、エネルギーを含む安全保障
 環境の悪化
 ・
 ・
 ・

等、数え上げればきりがないほどですが、
その根底に存在する、強力な
イデオロギーには、

いまだに多くの日本人が無防備な
ままなのではないでしょうか。

それは、

かつての共産主義よりも、世界に
大きな影響を及ぼしている可能性が
濃厚なのですが・・・

そのイデオロギーとは、

「市場原理主義」

「小さな政府」

「金融万能主義」

等のキーワードに象徴される、

「新自由主義 (Neoliberalism)」

です。

ケインズ経済学からの転向者で、
新自由主義を代表する経済学者と
される、

ミルトン・フリードマン

の影響は、現在も多くの問題を
引き起こしています。

これまでにも何度か引用させて
いただいた、

「経済学者や政治哲学者の思想は、それが
 正しい場合にも間違っている場合にも、
 一般に考えられているよりもはるかに 
 強力である」

(『雇用・利子および貨幣の一般理論』
 東洋経済新報社 P.384より)

というケインズの言葉が正しいならば、
「思想」の誤りがもたらす悪影響は、
計り知れないものになるはずです。

否、計り知れない悪影響が、既に
世界を覆いつくしてしまったと
言った方がより正確でしょう。

しかし、

先の大戦末期に、ハンガリー出身の
経済学者カール・ポラニーが著作

『大転換』

で論じたように、

「市場経済の暴走」によって破局的な
混乱にさらされた社会が、やがて
市場経済そのものを崩壊させ、

「元の複合社会への揺り戻し」

を起こすことこそ、歴史の必然なのかも
しれません。

「大転換」
(Great Transformation)

とは、実際に100年近く前に起きた

「市場社会の崩壊」

「複合社会の到来」

を、ポラニーが評した言葉です。

残念ながら、前回の「崩壊」は
最終的に、二度の

「世界大戦」

という結末を迎えましたが、ポラニーは
ファシズムや社会主義の隆盛すら、

「市場経済から社会を防衛する
 ための活動」

であったとしています。

つまり、

「大転換」

は右からも左からも起こりうる
ということになるのですが、

現在の

「新自由主義」

 と

「グローバリズム」

にも、既に終焉の兆候が
世界各地で表れています。

トランプ大統領の誕生も、

ブレグジット(英国のEU離脱)も、

欧州各国での右派政党の躍進も、

すべてこの文脈で読み解くことが
できます。

このような「反動」が起こるまでには、

「国家・国民の分断」をもたらす程に

「貧富の格差の拡大」

「移民政策による社会の混乱」

といった害が深刻化していた
現実があります。

我が日本は幸いにも、こうした
悪影響が他の先進各国程には
拡大していませんでした。

しかし、その反面、

「新自由主義」に対する懐疑や
抵抗が、未だに一般的には
なっていない、

つまり、その

「汚染」

に無防備であるために、今後周回遅れで
その大きな悪影響を被る可能性が拡大
しているとも言えるのです。

近日配信開始のザ・リアルインサイト
11月号コンテンツでは、

政治経済学者で日本金融財政研究所所長の

菊池英博(きくち・ひでひろ)氏への
インタビューで、

「新自由主義」

というイデオロギーが

・どのように生まれ、どのように
 その影響を拡大させたのか。

・それに対する反動で、世界で何が
 起きているのか。

・道を誤りつつある我が日本は、
 これからどうすべきなのか。

を、改めて解き明かしていただきます。

菊池氏は、1998年の金融危機に際して、
大手銀行への公的資金注入等の提言が
法制化され、

2011年には金融庁の参与にも任命される
等の確かな実績をお持ちであるのみならず、

その先見性と一貫性も高く評価されて
いる人物です。

ザ・リアルインサイト10月号
コンテンツで講演会収録映像を
配信中のジャーナリスト、

東谷暁(ひがしたに・さとし)氏

は、以前にもご紹介させていただいた
ように、

経済学者やエコノミストといった
人々がどのような主張をしてきたのかを
丹念に追跡し、

その信頼性を厳しく評価し続けて
来た、【怖い人物】です。

菊池氏は、その東谷氏をして、

『文藝春秋』2009年7月号の
「エコノミストは役に立つのか」と
いう企画で、

「内外25名中ナンバーワンの
 エコノミスト」

に選ばしめた人物でもあります。
(『エコノミストを格付けする』所収)

現状の問題点とその経路を正しく再認識し、
真に採るべき道を明らかにしていただく
ために、必見の内容です。

会員の皆様は、是非楽しみにお待ち下さい。

【参考図書】

『雇用・利子および貨幣の一般理論』
(J・M・ケインズ著,
 東洋経済新報社, 1995年)
http://b56.hm-f.jp/cc.php?t=M5457&c=12415&d=3822

『[新訳]大転換』
(カール・ポラニー著, 東洋経済新報社,
 2009年)
http://b56.hm-f.jp/cc.php?t=M5458&c=12415&d=3822

『エコノミストを格付けする』
(東谷暁著, 文春新書, 2009年)
http://b56.hm-f.jp/cc.php?t=M5459&c=12415&d=3822

それでは、また。

今日も皆様にとって幸多き1日に
なりますように。

日本のよりよい未来のために。

私達の生活、子ども達の命を守る
ために、ともに歩んでいけることを
切に願っています。

リアルインサイト 今堀 健司

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