RPE : ★2島先行返還の【戦略的】意義

★2島先行返還の【戦略的】意義

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

読者の皆さまにお願いがあります。

2018年の「まぐまぐ大賞」、投票がはじまったそう
です。

もし、メルマガ・ロシア政治経済ジャーナルは、

・世界情勢の真実を知るのに役立っている

・日本の国益に役立つメルマガだ

とお考えであれば、ご投票いただけると、とてもうれし
いです。

よろしくお願いいたします。

(投票はこのページからできます。)

https://bit.ly/2FgIVjj

前号では、安倍総理が14日、驚くべき発言をされたことに
触れました。

その発言とはこちら。

<「そして1956(昭和31)年、(日ソ)共同宣言を
基礎として、平和条約交渉を加速させる。

本日そのことでプーチン大統領と合意いたしました。>

「日ソ共同宣言を基礎として、平和条約交渉を加速させる」

ことで、「プーチンと合意した」そうです。

「日ソ共同宣言」とはなんぞや????

一言でいえば、

「平和条約締結後に、歯舞、色丹島を返す」という宣言で
す。

両国で批准されていて、法的効力があります。

安倍総理のこの発言がなぜ「驚き」なのでしょうか?

そう、日本の立場はこれまで、「4島一括返還」だった。

日ソ共同宣言は、「4島返還」に言及していない。

「2島返還」なのです。

これ、日本側は「2島先行返還」といいます。

つまり、「先に2島を返してもらい、後で残りの2島を返し
てもらう」。

一方ロシア側は、「2島返還で終わり」という立場。

これ、予想通り、たくさんの批判がでています。

当たり前ですね。

しかし、私自身は【戦略的】に、安倍総理の決断を支持し
ています。

どういうこと?

▼戦略のない日本

「戦略」は、「戦争に勝つ方法」という意味です。

「戦術」は、「具体的な戦闘に勝つ方法」という意味です。

皆さんご存知のように、日本軍は、個別の戦闘では連戦連
勝だった。

ところが、大戦略がなかったので、結局敗れました。

「大戦略がない」とはどういうこと?

海軍は、「アメリカが日本の敵だ!」と主張。

陸軍は、「ソ連が日本の敵だ!」と主張。

これ、どっちかにしないとダメでしょう?

両方敵にまわしたら、勝てるはずがありません。

その点賢明なアメリカ。

この国には、主要な敵が二国ありました。

ナチスドイツとソ連です。

アメリカは、まずソ連と組んでドイツをつぶした。

その後、かつての敵だったドイツ、日本、さらに中国と
組んでソ連をつぶしたのです。

私は自虐史観の持ち主ではありませんが、「事実として」

アメリカは戦略面で日本よりすぐれています。

▼今の日本がおかれている立場

日本には戦略が必要です。

「戦争に勝つ方法」

ところで、日本は、どこかの国と戦争をしているのでし
ょうか?

(もちろん、「戦闘」という意味ではありません。)

しています。

日本は、2012年11月から中国と戦争状態なのです。

なぜ?

2008年、リーマンショックから、アメリカ発「100年に1度
の経済危機」が起こります。

アメリカは沈み、中国は浮上した。

中国は、「アメリカは大いに沈み、わが国が国益を追求し
ても、手出しできないだろう」と思った。

それで起こったのが2010年の「尖閣中国漁船衝突事件」。

この後、中国は全世界にむけて、「尖閣はわが国固有の領
土であり、核心的利益である!」と宣言しました。

2012年9月、日本は尖閣を国有化した。

これで、日中関係は、「戦後最悪」になってしまいます。

2012年11月、中国は、ロシア、韓国に「反日統一共同戦線
戦略」を提案します。

皆さん、もう暗記しておられますね。

その骨子は、

・中国、ロシア、韓国で【反日統一共同戦線】をつくろう!

・中ロ韓で、日本の領土要求を断念させよう!

・日本に断念させるべき領土とは、「北方4島」「竹島」

「尖閣」【 沖縄 】である

・日本には、【 沖縄の領有権 】はない!!!!!!!

・【 アメリカ 】も反日統一共同戦線に引き入れなけれ
ばならない

(●全日本国民必読!絶対完全証拠はこちら。

http://rpejournal.com/rosianokoe.pdf )

中国の戦略を簡単にいえば、

・日本とアメリカを分断せよ!

・日本とロシアを分断せよ!

・日本と韓国を分断せよ!

です。

1937年に日中戦争がはじまった。

中国は、アメリカ、イギリス、ソ連から支援を受けていた。

つまりこの戦争は、事実上

日本 対 中国、アメリカ、イギリス、ソ連の戦いだった。

こんなもん勝てるわけがないでしょう?

中国は今回

日本 対 中国、アメリカ、ロシア、韓国

で日本を破滅させようとしているのです。

これが、ここ6年間日本が置かれている状況です。

この重大事を99.9%の日本人は知らず、モリカケ問題など
で騒ぎながら、時を過ごしてきた。

しかし、幸い安倍総理と側近の皆さんは、中国の戦略を知
っているようです。

▼日本の対中戦略は?

中国の戦略がわかれば、日本は戦略をたてることができま
す。

中国は、

・日米分断
・日ロ分断
・日韓分断

が戦略ですね。

ですから日本の戦略の基本は

・アメリカとの関係をますます強固にする

・ロシアと和解する

・韓国との関係を良好に保つ

となります。

そして、安倍総理はそうされてきた。

2015年4月の「希望の同盟演説」で日米関係は、とても良
くなった。

トランプさんともいい関係を維持している。

2015年12月の「慰安婦合意」で日韓関係はよくなった。

2016年12月のプーチン訪問で、日ロ関係は劇的に改善され
た。

安倍総理は、中国の戦略を、いったん無力化することに成
功しました。

しかし、戦いはまだつづいているのです。

・日米関係を良好に保つ

・日ロ関係を改善していく

・日韓関係を穏やかに保つ

これは、大戦略の基本であって、中国の体制が変わるまで
ブレルべきではありません。

この中で、一番「無理!」と思うのは、韓国でしょう。

最近も、

・徴用工問題

・BTSの原爆Tシャツ

・慰安婦財団解散

など、日本への挑発がつづいています。

私もこういうニュースを聞くたび、胃がキリキリ痛む。

それでも、中国に勝ちたければ、韓国との関係も良好にた
もたなければならない。

もちろん、徴用工問題や慰安婦問題で妥協する必要などあ
りません。

それでも、怒りを抑えて冷静でなければならない。

私たちは、何をやっているか知っておく必要がある。

私たちが韓国に激怒するとき、ニッコリ微笑むのは習近平
なのです。

▼ロシアとの関係改善がなぜ必要か?

世界には、三つの大国があります。

アメリカ、中国、ロシアです。

この中で中国は、「アメリカ、ロシアを味方につけて日本
を破滅させよう!」としている。

そこで日本も、「アメリカとロシアを味方につけて中国に
対抗しよう」

というのが、基本的な戦略になる。

それで、ロシアとの関係改善が不可欠なのです。

ところが日ロ関係は、とても悪かった。

まず、日本は、クリミア問題でロシアに制裁している。

経済の話ができなくなった。

それで、日本政府高官は、訪ロするたび、「島返せ!」と
しかいわなくなった。

ロシア側は非常に立腹していました。

しかし安倍総理は、「経済協力を進めることで、関係を改
善していこう」という路線に転換した。

(制裁で、簡単ではないにしろ。)

それで、日ロ関係は急速に改善されていきました。

日本は、アメリカ、ロシアと仲がいい。

中国の立場が軟化してきたのは、これが理由です。

今年、米中貿易戦争がはじまり、中国の態度はさらに融和
的になりました。

これは、日本の戦略勝ちですが、中国に関しては、

「戦は詭道(ウソ)なり」

なので、一瞬も油断できないのです。

▼二島先行返還の戦略的意義

日本は、12年11月から中国と戦争状態にある。

それで、すべての事象は、【戦略的】にみる必要がありま
す。

安倍総理は、「日ソ共同宣言を交渉の基礎として平和条約
締結を目指す」といっている。

これは、「平和条約を締結した後、二島を返してもらう」
という意味。

実現すれば、日ロの戦争状態は集結し、両国関係は大きく
改善するでしょう。

日ロの関係がいい。

これが対中国で最重要です。

ここまで話を聞かれて、

「北野さんは、28年モスクワに住んでいたからこんなこと
をいうのではないですか???」

と疑問をもつ人もいるかもしれません。

そうではありません。

日米ロで組んで、中国に対抗するという戦略は、

リアリズム神ミアシャイマーさんも、

世界最強の戦略家ルトワックさんも主張しています。

証拠に、ルトワックさんの言葉を引用しておきましょう。

ルトワックは、その著書「自滅する中国」の中で、日本が
サバイバルできるかどうかは、ロシアとの関係にかかって
いると断言しています。

<もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重
要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるの
かどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定
的なものになる可能性がある。>(自滅する中国188p)

今回は、「2島先行返還」の「戦略的意義」でした。

次号では、「2島先行返還論」の問題点を指摘します。

●PS

今回の話、ざっくりしすぎて「よくわからん」という人は
いるでしょうか?

・中国の対日戦略の超詳細

・2012年11月~現在までの、安倍、習対決の詳細

・日本が中国に戦わずして勝つ秘策

を知りたい方は、いますぐこちらをご一読ください。

全部わかります。

●中国に勝つ日本の大戦略 北野幸伯

(詳細は→ http://amzn.to/2iP6bXa  )

●PS

「中国に勝つ日本の大戦略」は、主に「外交」の話でした。

しかし「内政の話もする必要があるな」ということで、現
在本を書いています。

いままでの本とは、全然違う感じになりそうなので、楽し
みにしていてください。

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